スペシャリスト紹介「製本オペレーター」(株)大風印刷 鈴木 一弘

製本オペレーターとは

1ページ1ページをまとめ、形にしていく

印刷された各ページを断裁(指定されたサイズに紙の束を切る)し丁合い(ページの順に1ページから最終ページまで揃え、まとめる作業)で順番を整え、無線綴じ(糸や針金を用いず、糊でページや表紙を固めて綴じる技法)を用いて本にします。デザインやDTP、印刷などを経て出来上がった1ページ1ページをまとめて、形にしていく。それが製本オペレーターです。

高校時代に、求人票を見て興味を持ったことが印刷業界に飛び込むきっかけでした。高校では情報技術科でしたが、入社後に製本オペレーターとして配属され、始めの頃は戸惑いや苦労が多かったです。なんとかモノにしようと努力し、それから25年間、製本オペレーターを続けています。

製本のおもしろさ

紙の特性に合わせて思い通りに

製本する紙は質感や厚み、重さなど多種多様で、全て同じ設定で製本することはできません。厚みによって紙を機械へ送るスピードを調整する必要があります。厚みがある紙を速いスピードで製本すると、傷がついたり、上手く製本できなくなります。その場合は製本のスピードを遅めて紙に無理をさせないように心がけます。

そうやって紙の特性に合わせた製本の設定を考え、思い通りにできたときにおもしろさを感じています。

無線綴じ機に、ページをセットする

製本のテクニック

新入社員時代からの積み重ね

私が入社したての頃、紙の束を揃えるという仕事を任されました。そのなかで、紙ごとの質感の違いであったり枚数単位での重さなどを体で覚えました。紙によって製本のスピードを変えることも、これまでの経験から学んだことです。

仕事を着実にこなし経験を積み、それを的確な場面で活かせるようになることが大切です。

作業の流れを読むことも大切です。製本オペレーターは様々な機械を操作しますので、スムーズに次の作業へ移れるように考えながら作業を行います。

様々な機械を操る鈴木さん

これまでの成果

地元、山形に貢献

私は「やまがた街角」という本の製本に携わっています。この本は、山形の街の良さを再発見し、地元の人々に知ってもらおうという趣旨の季刊誌です。毎号ごとにテーマを設け、それに沿ったコラムや過去の文献を紹介しています。

こういった地元へ貢献できるような仕事をしていると思うと、仕事に対してやりがいをとても感じます。

毎号、製本するのを楽しみにしています。

「やまがた街角」2011年第6号

今後の目標

製本の技術を磨き直したい

最近、新しい製本用の機械が導入されました。性能は向上していますが、操作にはまだ慣れていませんのでいち早く使いこなせるように努力しています。

製本は様々な工程を必要とする作業です。1つ1つの工程の中で、自身の技術にまだまだ納得できていない所もあります。さらなる品質と作業効率の向上を求め、改めて製本の技術を磨き直します。

 

 (株)大風印刷

 代表者名  大風 亨  郵便番号  990-2338
 住所  山形市蔵王松ヶ丘1-2-6
 電話番号  023-689-1111  FAX番号  023-689-1212
 ホームページ  http://www.okaze.co.jp/

スペシャリスト一覧へ戻るページトップへ